天上よりの華

天上よりの華



彼岸花はどうして あんなにも鮮やかな色姿なのでしょう 現し世から離れた人の心に残る 未練の破片を引き受け写したのであれば それは やがて消え行くための 一瞬の艶やかさなのでしょうか


曼珠沙華という名が先についたと教える人もいます 天上の花という意味を持つ曼珠沙華が 彼岸のほとりに咲く姿を目の奥に思い描く時

華奢でありながら強い毒を持つ身の凜と華麗な立ち姿はまるで ここから先を侵すことなかれと 姿かたちで言い聞かせているかのようです


彼岸のある場所を  見えない目の中に広がり天上へと繋がる川のほとりに思う


彼岸花は短く僅か数日で枯れていく花だと言います



 © 2017 Midori Yoshida