色付く里に

色付く里に


観光地から少し外れた山あいの里。 お地蔵様に手を合わせる若くはない親子がいました。

たっぷりと季節の風に包まれて、とりどりに色付いた木々の葉は、あと少しで土に還る支度をしているかのようです。

髪に白いものが目立つようになった息子は何を。

腰の曲がりかけた母は何を思い、手を合わせていたのでしょうか。


まるで 沁み入る山の色を映したかのように薄橙に染まった空は、立ち上がり互いを気遣うように歩くふたりの背中に、そっと手を当てがっているかのようでした 。


日本の秋は、深まってゆきます。