夜を統べー月讀ー


夜を統べー月讀ー


不老不死とはいかなる戯言ぞ

日輪よ 追うても追うても こころ開かぬ眩さに 満ちては欠けまた満ちながらえて 男とも女ともつかぬまま そなたの影に甘んずる

昇天の夢 その欲を片時も忘れ得ぬ身であれば 下界に住まう歌詠み人の慰めに 誰の世迷言か 不老不死などとは 片腹痛いだけのこと

愛しい人 時にそなたを喰うてみせても 恐れ慄く声が我を払う 夜に侍る者の安寧を祈れば 黄泉の御前に頭を垂れるばかり

しじまの中をひっそりと ひっそりと浮かぶのみ

力無く 自ら光ることを許されぬ ツクヨミの名を知る者よ とこしえと信じられた昔語りは 力の外を知る術も無く ただ

月に導かれ生まれた者は 月に導かれ身を閉じると言う